【1/6,000人】SIDS(乳幼児突然死症候群)発症頻度

SIDS(乳幼児突然死症候群)って聞いたことはありますか?

最近では産院でもしっかり指導してくださるので、なんとなく聞いたことはあるという方が多いのかなと思います。

ここでは具体的な情報を整理しますので、ぜひ一度ご参照ください!

 

 

SIDSとは?

 

厚生労働省SIDS研究班では下記の通り定義づけています。

それまでの健康状態および既往歴からその死亡が予測できず、しかも死亡状況調査および解剖検査によってもその原因が同定されない、原則として1歳未満の児に突然の死をもたらした症候群

乳幼児突然死症候群(SIDS)診断ガイドラインhttps://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/pdf/sids_guideline.pdf

SIDS(Sudden Infant Death Syndrome/乳幼児突然死症候群)の原因は分かっていません。ただ、亡くなった時の状況や養育環境などからSIDSが起こりやすい「傾向」は徐々に明らかになっています。

 

 

SIDS発症頻度

 

日本での発症頻度はおおよそ出生6,000~7,000人に1人(1.7~1.4%)と推定されています。令和元年には78名の乳幼児がSIDSで亡くなっており、乳児期の死亡原因第4位となっています。

生後2か月~6か月に多く、稀に1歳以上でも発症することがあるため、継続して注意が必要です。

 

 

予防方法

 

以下3つのポイントを守ることにより、SIDSの発症率が低くなるというデータが蓄積されているため、厚労省を中心に啓蒙活動が行われています。

  1. 1歳になるまでは、寝かせる時はあおむけに寝かせましょう
  2. できるだけ母乳で育てましょう
  3. たばこをやめましょう

 

① 1歳になるまでは、寝かせる時はあおむけに寝かせましょう

あおむけ寝よりうつぶせ寝の方がSIDSの発生率が高いという調査結果があります。医学上の理由でうつぶせ寝を勧められている場合以外は、あおむけに寝かせましょう。

アメリカ小児学会では赤ちゃんの安全が保たれた環境で寝かせることを前提に、下記のようにいっています。

保護者が24時間ずっと監視することは難しいので、いち参考になさってください。

赤ちゃん自身が、自由に寝返り、そして寝返りから元に戻ることができるようになったら、寝ている時に寝返ってしまっても、仰向けに戻す必要はない。

How to Keep Your Sleeping Baby Safe: AAP Policy Explained – HealthyChildren.org

 

② できるだけ母乳で育てましょう

母乳で育てられている赤ちゃんの方がSIDSの発生率が低いという調査結果があります。

 

③ たばこをやめましょう

SIDS発生の大きな危険因子とされています。妊娠中からたばこを控え、周りの方にも配慮を求めましょう。

 

なお、上記3つの育児環境因子を含む場合、SIDSの発症は3.00~4.83倍も多いという結論が出ています。逆に言えば、この3つを守るだけでリスクを低減できます。

せっかく元気に生まれてくれた命。SIDSを防ぐためにもできることを守っていきましょう!

 

 

参考URL

乳幼児突然死症候群(SIDS)について|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

乳幼児突然死症候群(SIDS)診断ガイドライン(第2版)|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

sids_kenkyu.pdf (mhlw.go.jp)