昨日、国家資格キャリアコンサルタントを取得したとき（10年前！）と、現在を比較したこんな記事を書きました。
私はキャリアコンサルタントに興味を持ち、日常のようにキャリアコンサルティングを実施させていただいたり、自身も受講した経験があります。
一方で、一般企業で働いているとなかなかキャリアコンサルティングを受ける機会はありません。
しいていえば、上司との定期的な評価面談がそれに近しいかもしれません。ただ、上司との面談は対等な関係ではありません。少なからず評価者と被評価者の関係であり、利害が生じています。それに対し、キャリアコンサルタントが実施するキャリアコンサルティングでは上下関係は生じず、キャリアコンサルタント側には守秘義務があるため何を話しても利害は発生しません。
それを踏まえたうえで、キャリアコンサルティングが有益なものになるのか、考えてみたいと思います。
そもそもキャリアコンサルティングとは？
厚生労働省のHPではそれぞれ下記の通り定義されています。
「キャリア」とは
「キャリア」とは、過去から将来の長期にわたる職務経験やこれに伴う計画的な能力開発の連鎖を指すものです。「職業生涯」や「職務経歴」などと訳されます。
「キャリアコンサルティング」とは
「キャリアコンサルティング」とは、労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力の開発及び向上に関する相談に応じ、助言及び指導を行うことをいいます。
「キャリアコンサルタント」とは
「キャリアコンサルタント」とは、キャリアコンサルティングを行う専門家で、企業、需給調整機関（ハローワーク等）、教育機関、若者自立支援機関など幅広い分野で活躍しています。
すなわち、「働くこと」についての広域なアドバイザーといったところでしょうか。
身近なところですと、学生であればキャリア支援室/キャリアセンター、社会人であればハローワークの相談員、人材紹介会社のキャリアアドバイザーあたりの方が取得する資格です。企業によっては人事部にキャリアコンサルタント資格を持つ方がいらっしゃったり、外部にキャリアコンサルティングを委託しているところもあります。
もし個人でキャリアコンサルティングを受けたい！と言う際には自身で探すこととなります。
探し方としては下記がメインになるかと思います。
●厚労省が提供するサイトであるキャリコンサーチ
●Google検索
●Instagram等のSNS
●知り合いからの口コミ
キャリアコンサルタント資格の取得方法
2025年1月現在、下記いずれかの要件を満たすとキャリアコンサルタント試験を受験することが可能です。
キャリアコンサルタント試験の受験資格
●厚生労働大臣が認定する講習の課程※を修了した者
●労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力開発及び向上のいずれかに関する相談に関し３年以上の経験（※４.その他）を有する者
●技能検定キャリアコンサルティング職種の学科試験又は実技試験に合格した者
●上記の項目と同等以上の能力を有する者
※厚生労働大臣が認定する講習の課程のカリキュラムは2025年1月現在こんな感じです。
リンクが変更されるといけないため、スクショでも掲載いたします。
これらを講義80時間、演習70時間以上を履修しなければいけないため、結構なボリュームとなります。
受験資格を満たし、次は試験に挑みます。
試験科目は次の通りです。
● 職業能力開発促進法その他関係法令に関する科目
● キャリアコンサルティングの理論に関する科目
● キャリアコンサルティングの実務に関する科目
● キャリアコンサルティングの社会的意義に関する科目
● キャリアコンサルタントの倫理と行動に関する科目
最新の詳細はこちらのページをご参照ください＾＾
学科試験と実技試験があり、同時受験も可能です。
令和6年11月では、学科試験の合格率が59.7％、実技試験の合格率が67.4％。
学科、実技試験同時受験者の合格率は50.4％です。
こうして合格すると、キャリアコンサルタントの登録資格をいただけます。手続き期間内に自ら登録しするとともに、5年ごとに更新を受けることが必要です。
更新を受けるためには、以下のA及びBの講習を受ける必要があります。
A．キャリアコンサルティングを適正に実施するために必要な知識の維持を図るための講習（知識講習）につき８時間以上
B．キャリアコンサルティングを適正に実施するために必要な技能の維持を図るための講習（技能講習）につき30時間以上
この講習を定期的に受講することにより、知識をアップデートするとともにキャリアコンサルティングの質を保っています。
余談ではありますが、フルタイムで働いているとなかなかこの更新講習の時間確保が難しく…。キャリアコンサルタントを維持したい方は計画的に受講を考えた方がよいです。
最近はオンラインで受講できるものが増えている一方で、直近日程は予約がとりづらくなっていたり、廃止されてしまう講座もあります。
また、知識講習は8,500円～30,000円程度、技能講習は3,000円／時程度かかります。この費用についても頭の片隅においておき、余裕をもって受講していきましょう！（自戒をこめて。。笑）
キャリアコンサルティングは有益か？
上記で記載したように、キャリアコンサルタントの資格取得・維持は意外と難易度が高く、覚悟をもって資格取得・更新している方が多いことがお分かりいただけるかと思います。また、これは相談する際の一つの安心材料になると思います。
（私たちキャリアコンサルタントとしても、定期的に講習を受ける機会があることは非常にありがたいことです。）
それを踏まえ、キャリアコンサルティングを受けてみる、ということは私は非常に有益なことだと考えています。
私自身、師匠と呼べる大先輩に出会い、継続的にキャリアコンサルティングを受けています。
働いていると、困難な状況やストレスを抱える時期が少なからずあります。その際に俯瞰的に物事をみてくださる立場の方からのアドバイスは新鮮です。また、「自身の状況を自身の言葉で伝えること」。これをすることにより、自分自身の内省が進み、冷静に判断することができます。この経験は会社員であるほど、意外と抑制されがちなのです。
（私が日系企業に勤めていた際は、部長のOKをいただかないと仕事が前に進まないため、部長好みの資料作成・仕事の進め方を毎日していました・・・。その環境下では、自身の意見を言うことが抑制されていくことも容易に想像できるかと思います。）
もちろん、キャリアコンサルタントも人間ですので、いろんな人がいます。そして、人間同士なので相性もあります。初めてのご相談だとしっくりこないこともあるかもしれませんが、何かしら得るものはあるはずです。
特にライフステージの変化を感じる場面。結婚・妊娠・出産・産育休・復職・仕事の転換期…など何かしらの変化がある際には一度立ち止まって自身を客観視してみると良いかと思います。きっと素敵な気づきがることでしょう。
この記事を読んで、ちょっとキャリアコンサルティングを受けてみようかな！と思った方、ぜひお試しください＾＾
私もみなさまとお話できますことを楽しみにしています！
・年長年少兄妹・8歳わんちゃん育児中★
・金融機関社内SE→キャリアアドバイザー→企業人事
・小児スリープコンサルタント・国家資格キャリアコンサルタント所持
・長男の睡眠と自身の復職・共働きに苦労した経験から、
「睡眠とキャリアを味方につけて、育児を楽しめる世の中にしたい」と奮闘中！
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