【体験談】普通分娩と無痛分娩を経験した身から考える東京都の無痛分娩助成制度について

先日東京都が無痛分娩の助成を行うことがニュースになりました!
無痛分娩じには、普通分娩に加え10~15万円が多くかかります。この差額分について、数万円~10万円ていどを助成する案や一定額を助成する案がでているようで、現在最終調整中とのことです。

無痛分娩
麻酔を使って出産時の痛みを和らげ、妊婦の負担を軽減するもの

私は普通分娩と無痛分娩を両方経験しているため、経験談とともにこの制度について考えてみたいと思います!

普通分娩:第一子長男の出産

6年前である2018年の4月に第一子の長男を出産しました。
第一子で分娩についてあまり知識がなかったことと、立ち合い出産を希望していたため、近所の総合病院を選択しました。
38週に入り、お昼くらいから鈍痛がくるように。母に連絡し、お産が進むと言われるジンクスがある焼肉を食べに行きました(笑)その時はまだ不規則な痛みで、痛みも遠のくタイミングが多かったと思います。
そして夕方くらいに10分間隔になってきたので、総合病院に確認し、入院セットをもって病院に向かいました。

総合病院ではLDRという陣痛を耐える部屋に通され、ひたすら痛み逃しをしていました。
午後7時頃には主人が到着し、用意していたテニスボールで腰をさすってくれるようになりました!

初産ということもありなかなか進まず…。ところが、22時頃に突如助産師が駆け込んできました。
お腹の子供の心拍が低下している!ということで、急遽タンカーに乗せられ分娩室へ。

主人は誰もいなくなった部屋で、心拍音を計る機械の「ピーーー」っという音と共に取り残されていました(笑)

分娩室に移動してから何度かいきんだものの、なかなか出ず。
吸引分娩する旨の同意をとられた上で、吸引分娩を実施しました。
このタイミングで主人も分娩室へ招かれましたが、吸引分娩と同時に助産師さんが私の上でジャンプしながらお腹の上を全力で押していたので、結構衝撃的だったようです…!

そして無事出産。
吸引分娩あるあるですが、子供の頭を吸引しながら一気に引っ張りだすため、私の肛門の方まで結構裂けました…。

産後2ヶ月弱はヨチヨチ歩き。常に円座・ドーナツクッションが離せず、授乳も一苦労でした。
無事出産できた喜びはありつつも、結構な痛みは残りました。

無痛分娩:第二子長女の出産

4年前である2020年5月に第二子の長女を出産しました。
この時は最後の出産になるかもしれないから、無痛分娩も体験してみたい、という気持ちがあり、24時間体制で無痛分娩を実施している病院を探しました。

順天堂大学医学部附属順天堂医院を選択し、定期健診は産科セミオープンを利用して後楽園ウィメンズクリニックさんにお世話になり、妊娠後期から順天堂に転院しました。事前に無痛分娩のリスクをしっかり説明くださり、サポートが手厚い印象を受けました。

出産当日は、長男のお世話をしてお風呂に入っているときに鈍痛がやってきました。
「これはきたかも?」と思いつつ、そんなに痛みはなかったためいつも通り寝かしつけを行いました。

20時過ぎに痛みの間隔を計るとすでに10分に。
荷造りをして、順天堂に電話し伺っていいか確認をしました。
22時頃に無事来院OKをいただけたので、主人に長男を託し、私は陣痛タクシーを使用して順天堂へ。
(コロナ禍での出産であったため、面会・立ち合い一切禁止の時期でした…涙)

23時頃に順天堂に着きましたが、そこで陣痛間隔を計ると遠のいてしまいました…
ただもう深夜にさしかかっていたため、1泊してよいと許可をいただき、空いていた陣痛室をお借りして仮眠をとりました。

明け方4時頃、「パンッ」と風船が破裂するような音で目覚めました。
破水したため、そのまま陣痛室で出産準備に入りました。

無痛分娩といっても、麻酔を入れると分娩が遅くなってしまうためなかなか麻酔は入れてもらえず…。この時点ではまだ子宮口が4センチ程度だったので、「もう少し耐えてください~」と、ひたすら一人で痛みに耐える時間となりました。

1時間ほど耐え、「やっぱりもう無理かも…麻酔いれてもらおう…」とナースコールを押し、再度子宮口を計っていただくと全開!とのことで、産科と麻酔科の先生が来てくれました。

麻酔を腰から入れますが、ひんやりした感覚だったのを覚えています。
その後、どんどん痛みが和らぎ、赤ちゃんの頭がどのあたりまで降りてきているか感じながら出産することができました◎

また、出産時に助産師さんが丁寧に子宮口を広げてくださっていたため、まったく裂けずに綺麗に出産することができました◎
(長男のときは、吸引分娩で肛門の方まで裂けていたので嬉し&びっくりでした^^!)

そのまま元気に主人と子供とテレビ電話をし、処置をして大部屋に入院をしました。

無痛分娩後に副作用発症…

出産時は非常に快適で、出産後の夜間にも元気に主人と子供とLINE電話で会話。無事一人での出産を終えました。

ところがどっこい、その翌日からどんどん頭痛が酷くなりました…。
「硬膜穿刺後頭痛」を発症してしまいました。
事前に副作用の一つ、約1%の確率と説明されていたため、「あぁこれか…あたってしまったか…」と思いました。

横たわっている分には大丈夫なのですが、立つとインフルエンザの頭痛以上に頭がガンガンして倒れそうになります。そのため、トイレや売店にも一切行くことができませんでした。

硬膜穿刺後頭痛(こうまくせんしごずつう)
【症状】
□頭痛の性状は後頭部を中心とした激しく鈍い痛みであり,首,額,目の奥に放散する。拍動性を認めるときもある。また,坐位もしくは立位をとると15分以内に増悪し,臥位をとると15分以内に軽快する。

□他に項部硬直,悪心,嘔吐,肩こりを伴う。

□眼症状としては光過敏,羞明,複視,かすみ目など,前庭・蝸牛症状としては聴覚過敏,耳鳴,めまい,運動失調,難聴などが随伴する。

引用:株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

産後3日後と4日後に血液パッチと呼ばれる処置を2回実施して、やっとシャワーを浴びれるまで回復しました。
(血液パッチ:自身の血液を腰から注入し、髄液の量を増やすもの)

血液パッチ後は先ほどまでの頭痛がウソのように感じ、いつも通り身体を動かせるようになりました!

上記副作用がなければ、無痛分娩は超快適で、周囲にもオススメしていたと思います。

結論、普通分娩と無痛分娩どちらがよいか

普通分娩と無痛分娩の両方を経験し、どちらにもメリットデメリットがあると思います。

普通分娩は金額が抑えられるメリットがある一方、壮絶な痛みはつきものです。
無痛分娩は金額は+10~15万円程度は覚悟しなければいけず、必ずしも無痛にできるとは限らないというデメリットがあります。ただ、無事無痛で出産できたときのメリットは母体の負担が相当軽減されるため、かなり大きいと言えます。

一番は「母子ともに安全に、赤ちゃんを出産すること」ですので、母体である女性としっかり相談しながら、幸せで思い出深いお産にしていただけたらと思います^^

そういった意味でも、東京都の助成金は「女性の選択肢を増やす」という意味で非常に素敵なことだと思います。
抜歯するときに、麻酔なしを選ぶ方はいないですよね。
それと同じように、女性にも選択肢があってよいはず。

この良い流れが全国に広がると良いなと思います。
最後に、無痛分娩を考えていらっしゃる方は、病院の方針とご自身の希望がマッチしているか、しっかりチェックしてみてくださいね!

みなさまのお産がどうだったか、ぜひ教えてください★

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ABOUT US
赤ちゃんねんね研究家 真珠美
・年長年少兄妹・8歳わんちゃん育児中★ ・金融機関社内SE→キャリアアドバイザー→企業人事 ・小児スリープコンサルタント・国家資格キャリアコンサルタント所持 ・長男の睡眠と自身の復職・共働きに苦労した経験から、 「睡眠とキャリアを味方につけて、育児を楽しめる世の中にしたい」と奮闘中! 赤ちゃんと保護者の睡眠、キャリアについてお気軽にご相談ください★ ご予約はこちらから。